数学

整数論2 合同一次方程式と中国式剰余定理

// の形の方程式を合同一次方程式という.またそれらの連立方程式の解を与える中国式剰余定理について紹介する. 一次合同方程式: とする.とするとき合同方程式$$ax \equiv b \pmod{n}$$の解はならばを法として個存在する.またならば解を持たない. 証明…

群論1 群の定義および例

// 群とは大学で学ぶ最も基本的で重要な代数構造である.大雑把に言えば足し算と引き算ができる集合である. 群の定義: を集合とし二項演算$$G \times G \to G\ \ \ \ \ ((a,b) \mapsto a \cdot b)$$が以下を満たすときを群という. 任意のに対し$$(a \cdot…

行列微分

// スカラー関数のベクトル微分 多変数実数値関数とに対しのベクトル微分を$$\frac{\partial f}{\partial \mathbf{x}}=(\frac{\partial f}{\partial x_1},\frac{\partial f}{\partial x_2},\dots \frac{\partial f}{\partial x_d})^T$$と定義する.このとき…

K理論1

// Grothendieck構成 を可換モノイド(可換単位的半群)とする.に同値関係を$$(x,y) \sim (z,w) \ \Leftrightarrow_{\mbox{def}} \ x + w + s= y + z + s\ \ \ (\exists s \in S)$$として入れる.をこの同値関係で割った空間をとかきに対するGrothendiek群…